藤井風『へでもねーよ』の歌詞考察【その1】

へでもねーよ

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こんにちは、きなこいぬです。

 

突然ですが、人間生きていれば良いことも、悪いことも、色んなことが起きますよね。

ヒトは絶望するから足を止めるんじゃない。

絶望から這い出ることを”諦め”てしまったから足を止めるんだ。

ヒトは希望があるから前に進むんじゃない。

希望を探そうという”意志”で前に進むんだ。

(皆川亮二・七月鏡一 『ARMS』18巻 より)

 

人の足を止めるのは絶望ではなく諦め、人の足を進めるのは希望ではなく意志

私がこよなく愛する漫画『ARMS』より、ママ・マリアの言葉です。


 

ARMSを初めて読んだのは高校生の頃ですが、そのときから今に至るまでずーっと、私の中にある言葉です。

 

また、最近になって読んだ漫画で「ママ・マリアと同じことを言ってるぞ!」と感動した場面がありました。

『3月のライオン』の登場人物、島田開の台詞です。

どんなに登りつめても決してゆるまず

自分を過信することがない

だから差は縮まらない どこまで行っても

しかし「縮まらないから」といって

それが オレが進まない理由にはならん

「抜けない事があきらか」だからって

オレが「努力しなくていい」って事にはならない

 

(羽海野チカ 『3月のライオン』4巻 より)

 

オレが進まない理由にはならん


 

つまり、「事実」がどうであれ、それを受けて「どうするか」を決めるのは最終的には自分だと。

二人ともそういうことを言っていますね。

どんなに自分にとってビハインドな出来事が起こったとしても、そこで踏ん張るか諦めるかを決めるのは、自分。

厳しいようですけども、そのとおりだと感じます。

 

では、どうすれば逆境に負けない自分で居られるのか。

結論から言えば、私は「覚悟」だと思います。肚を決めること。

私がこの問題を考える上で、ヒントになった楽曲があります。

藤井風さんの『へでもねーよ です。

早速ですが、歌詞を引用しながら考察してみたいと思います。

 

まず、第3小節(サビ前)の歌詞について考察します。

まず、1番の歌詞をご覧ください。

かと思いきや正反対

とても平穏な新世界

願うはここへずっと居たい

もう限界

神様力をちょうだい

あんたがいれば無問題

変わらぬものにしがみついてたい

 

(藤井風 『へでもねーよ』 より)

続いて、2番の歌詞です。

かと思いきや急展開

自分次第で別世界

作り変えられるみたい

信じたい

神様力をちょうだい

一人じゃ何も出来ない

確かなものにしがみついてたい

 

(藤井風 『へでもねーよ』 より)

 

1番の歌詞では、神様頼み。

「あなたがいれば安心」とか、「変わらぬものにしがみついてたい」など、変化を拒絶するような心境が歌詞から見て取れますね。

これが、2番の歌詞になると、「自分次第」とか「作り変えられる」など、自力の要素が出てきます。

そして、「変わらぬもの」ではなく、「確かなもの」にしがみついていたい と、歌詞が変化しています。

 

私は、ここが本曲を解釈する上で大きなポイントだと思います。

「変わらぬもの」と「確かなもの」の違い、それは「変化」の概念の有無だと思います。

変わらぬものを求めるというのは、変化自体から逃れられるもの、変化を拒絶したいという思いが表れています。

一方、確かなものを求めるというのは、変化の中にあって自分の拠り所となるものを持ち続けていたいという思いが表れていると思います。

つまり、変化を受け入れた上で適応・克服していこうとする「意志」を感じさせるのです。

1番にも2番にも「しがみついてたい」という歌詞があるので、どちらも他力頼みのような印象を受けますが、私は全く別の心境に変化しているのだと解釈しました。

 

次に、サビの部分の歌詞についても考察してみたいと思うのですが、長くなってしまうので続きはまた明日にしたいと思います。

 

本日も当ブログをご覧いただき、ありがとうございました。

◇きなこいぬ◇

 

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