信頼関係を逃げ道にしてしまった話。

信頼関係を逃げ道にしてしまった話

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☆このブログで伝えたいこと

 

・人と信頼関係を築くことは大事なことだが逃げ道にしてはいけない

・仕事の目的は誰かに嫌われないことではなく成果を出すこと

 

こんにちは、きなこいぬです。

 

私の会社では、ある店の出店準備を進めています。

ようやく出店先の物件が決まって、改修工事の設計を進めているところです。

私にとっては、全く経験がない畑違いの業界。

文字通りゼロから、何も分からない状態でここまで手探りで進んできました。

まだ開店も出来ていないのにこんなことを言うのは何ですが、我ながらここまでよくやってきたな・・・と思います笑

そう思ってしまうぐらい、本当に色々なことがありました・・・

順調に進んだことなど、何一つなかったですね。

 

難航した物件探し

物件探し

ここまでで一番難航したのが、『物件探し』でした。

居抜きで使えて、それなりの大きさがある物件を探し求めていたのですが、なかなか意に適うものが見つかりませんでした。

そんな中必死に探し続け、最終的に候補として残った2つの物件がありました。

仮に、A物件B物件としましょう。

 

A物件は、出店予定の店と同業種の方がご商売をされていた物件。

改修工事がほとんど必要なくそのまま居抜きで使えるので、初期投資が抑えられることが最大の魅力でした。

逆に、デメリットとしては、家賃がやや高いことでした。

 

B物件は、出店予定の店とは全く異業種の方が使われていた物件。

原状復旧工事が完了した後、スケルトンの状態で賃借するので、A物件と比べて初期投資がかなり大きくなることが予想されました。

しかし、家賃がA物件よりもかなり安く、この点は大きな魅力でした。

 

そして、A物件は早々に内見を済ませることができたのですが、B物件の方はまだ現賃借人の契約期間が終了していないため、内見には現賃借者の了解が必要でした。

しかし、事業自体を廃止していて現賃借人の方は既に当該物件には居られなかったので、なかなか連絡が付かず、内見できない状況が続いていました。

そんな状況の中で、A物件のオーナーから「他に借りたいという人も出て来ているので、週明け月曜日中に返事が欲しい」と催促の電話があったのです。

この電話があったのは金曜日

できるならば、B物件の内見を済ませた上でどちらにするか決めたかったのですが、不動産仲介業者に何度催促しても現賃借人の方と連絡が付かないこの状況。

しかし、週明け月曜日にはA物件のオーナーに返事をしなくてはならない。

私はB物件を内見せずに判断することもやむ無しと覚悟しました。

 

上司の「厳しいクレーム」が事態を動かした

クレーム

・・・と行き詰まった状況の中、ここで出てきたのが私の上司でした。

いつまでもB物件の内見が進展しない状況を受け、不動産仲介業者にクレームを入れたのです。

私はその会話を直接聞いてはおりませんが、かなり厳しい言い方をしたようです。

結果、これまで全く進まなかった内見の話が、不動産仲介業者が(きっと死に物狂いで)現賃借人を探し出して了解を取り、週明け月曜日、つまりA物件の回答期限ギリギリに内見できる手筈が整ったのです。

それまでずっと停滞していた状況を思えば、驚くべきスピード感での進展でした。

そして、我々は期限までに無事B物件を内見でき、A・B両物件のメリット・デメリットを比較した上で合理的な判断することができました。

詳細は省きますが、我々は最終的にB物件を選択しました。

 

この、B物件を選んだという選択。

結果的には、B物件の内見ができたとしても、できなかったとしても、もしかしたら変わらなかったのかもしれません。

しかし、その選択に至るプロセスには、大きな違いが生じています。

必要な情報を収集し、分析し、自信を持って、我々にとって合理的と思える判断をすることができた。

このプロセス自体が、我々に自信を与え、少なからずポジティブな影響を与えていると思うのです。

 

そして、この「良いプロセス」を生み出したのは、間違いなく上司が不動産業者に入れた「厳しいクレーム」のおかげでした。

 

仕事の目的は「信頼関係の構築」?

信頼関係

私は、ビジネスだけに限らず、人間関係において「信頼関係」は極めて大事だと思っています。

相手があることなので、自分たちの思い通りにならないことは世の中にいくらでもあります。

そんなときに相手方を追い詰めるようなことをするのではなく、相手の立場に理解を示し、「お互い様」の気持ちで信頼関係を築いていくことが、長期的には会社にとっても利益になると考えていました。

・・・しかし。

 

上司の(かなり厳しい)クレーム一発で、自分には全く動かすことができなかった状況がいとも簡単に動いたのを目の当たりにし、色々と考えさせられました。

上司は、ある意味自分の立場に終始し、相手方に対してこちらの要求を厳しく突きつけました。

私は、こうした上司のスタンスに諸手を上げて賛成はできないし、何より、あまり好きなやり方ではありません。

正直、これまで私が信頼関係を築いてきた取引先の方に対してクレームを入れたと聞いた直後は、嫌な気持ちになりました。

 

しかし、そういう自分の気持ちとは別に「仕事の目線」で考えてみると、上司がしたことは「正しかった」のだと思うようになりました。

 

「スタンス」の違い

スタンス

私と上司では、「スタンス」が全く違っていました。

 

上司は、正しい経営判断をするために必要なあらゆる情報を集めるため、自分の要求を強く通しました。

この行動は、仕事の「成果」を求めての行動です。

一方、もちろん私も不動産仲介業者に対して何度も催促をしてはいましたが、上司ほど強い要求をすることはなかった。

これは、相手との信頼関係を損なわないように・・・ということを逃げ道にしていたのではないか。

仕事の成果よりも、相手との関係を壊さないということを優先した仕事をしてしまった。

 

もっと厳しい言い方をすれば、「成果」よりも「相手に嫌われないように」を優先してしまったのではないかと。

今回の件に関しては、後から振り返ってみると、非常に幼い仕事をしてしまったなと反省しきりでした。

 

区切り

 

信頼関係が大事なのは言うまでもありませんが、今回の件で、何のために仕事をしているのかという「本質」を見失ってはいけないと改めて感じました。

まだまだ未熟です。

 

本日も当ブログをご覧いただき、ありがとうございました。

◇きなこいぬ◇

 

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