☆このブログで伝えたいこと
・「考える」ことと「悩む」ことは全くの別物である
・「考える」は「行動」で、「悩む」は「状態」
・「潔い」のつもりが投げやりになっていませんか?
こんにちは、きなこいぬです。
羽海野チカさんの『3月のライオン』という漫画をご存知でしょうか?
中学生でプロ棋士となった桐山零くんが主人公の「将棋」をテーマにした漫画です。
登場人物一人ひとりがリアルで、自分の哲学を持っていて、まるでどこかに本当に居る人たちのようで。
将棋がテーマになっていますが、作品の本質は人間ドラマといっていいでしょう。
魅力的な人物があまりに多すぎる、きなこいぬ的超・超おすすめ漫画です!
二海堂晴信
今日は皆様に、『3月のライオン』で私が大好きな登場人物をご紹介します。
そう、二海堂晴信です。
(羽海野チカ 『3月のライオン』2巻より)
二海堂は、主人公である桐山零の親友でありライバルでもあるような存在です。
最初の頃、距離感を気にせず近づいてくる二海堂のことを、零は暑苦しいと感じていて、彼を疎んでいました。
しかし、次第に彼の将棋に取り組む真摯な姿勢、そして、その勢いとは裏腹に人をよく見て細やかな心配りをしているところに気づき、自分にはないものを持っている二海堂のことを、大切な存在として認識していくようになります。
「潔い」と「投げやり」は違う
次のセリフは、物語序盤で不振に陥った零に対して、二海堂が放った言葉です。
カッコつけんな桐山っっっ!!!
本当に勝ちたいんなら粘れっっっ
攻めるだけじゃなくちゃんと守れっっ
最近のお前ちょっと変だぞ!?
三段リーグの頃のお前の方がもっと慎重でひたむきだった!!
「潔い」のと「投げやり」なのは似ているけど違うんだ!!
(羽海野チカ 『3月のライオン』2巻 より)
「潔い」のと「投げやり」なのは似ているけど違う。
深いですね。
二十歳にも満たない若者から、果たしてこのようなセリフが出てくるものでしょうか??
きっと、幼い頃から将棋を通じて自分のことを深く内省し続けてきたからこそ、出てくる言葉なのでしょう。
だから、年相応とは思えないほど成熟した人間観を持っているのだと思います。
比べるのも変ですが、私のように雰囲気で生きてきた人間とは、積み上げてきた思考量の差に圧倒的な差があるでしょうね・・・!
「悩む」ことと「考える」ことは全くの別物だよ、考えるフリして悩んでいてはいけないよ、という話を以前にどこかで聞きました。
なるほどなと思っていて、「考える」というのは次に自分が起こす具体的な「行動」を決めること、それに対して、「悩む」というのは具体的な行動にはいつまで経ってもたどり着けずグルグルと「堂々巡り」になってしまっている状態なのだろうと感じました。
「考える」というのは「行動」 「悩む」というのは「状態」 ということです。
というわけで私は、あまり物事に「悩まない」ようにしよう!と決めて実践しているのですが、確かに以前よりも楽に生きられるようになりました。
しかし、ここで一つの問題が。
「悩む」と「考える」の境界線って、難しくない?
ということです。
悩むのはやめよう!というスタンスに流されて、「考える」ことが面倒になり放棄しているだけでは・・・?
などと、よく分からなくなってしまうときがあるのです。
これって、二海堂が言っている「潔いと投げやりは違う」という話と、通ずるものがあると私は感じました。
言うならば、「潔い」フリをして「投げやり」になってはいかん!ということですね。
人のために全身全霊を注ぐ二海堂の格好良さ
そして、二海堂のすごいところは、これだけではありません。
私が尊敬するのは、人のために本当に一生懸命になれるところです。
上記の場面でも、実は彼は身体が強くないのですが、零のためになりふりかまわず大声で叫び続けている。
ただ、零を助けたいがためだけに。
きっと、自分を省みる部分は微塵もなかったと思います。
私はもういい歳したおっさんですが、果たして二海堂のように、誰かのために必死になれるだろうか?
うーん・・・格好悪いですが、正直自信がありません笑
私よりも、一人の人間として遥か高みにいる二海堂晴信。
私はこれからも、彼の背中を追いかけていこうと思います。
本日も当ブログをご覧いただき、ありがとうございました。
◇きなこいぬ◇